巣/人生の意味/植毛

note  https://note.com/rikokakeru/ツイッター @kakeruuriko

2016-01-01から1年間の記事一覧

手紙魔まみ感想189・190

ぼたん雪のなかでみつめるおとなしいおとなしい教習車の群れを 意味の句切れが定型から外れている。また、『ぼたん雪のなかで』『おとなしいおとなしい教習車』『教習車の群れ』のあたりに意味の違和感もある。ありえない、過ぎた強調、ありえないという風に…

手紙魔まみ感想186・187・188

この手紙よんでるあなたの顔がみえる、横がおと、正面と、みえる 上の句は二句目三句目で字余りが連続する。下の句では四句目は五音の字足らず、五句目は八音の字余りに句点による強引な定型の逸脱を作っている。 『よんでる』『みえる』『横がお』など平仮…

手紙魔まみ感想184・185

なんだよおぜんぜんなんも食えるとこねえじゃねえかと蟹を怒る 蟹へ話しかける(怒る)という実際には意味のないことを、『なんだよ「お」』『ね「え」か』と長音の強調を交えた真剣みの演出の中でやっていくということがこの歌の面白みなのだろう。『と蟹を…

手紙魔まみ感想182・183

星の夜ふたり毛布にくるまって近づいてくるピザの湯気を想う 五句目がかなり無理やりに字余りしている。その要因になるのが『ピザの湯気』で、不自然さが高い。存在はするだろうが、ピザの湯気を気にすることは実際的なことではないにもかかわらず、語感をい…

手紙魔まみ感想180・181

一点透視図法の奥に静かなる三角山がみえております 専門用語的な図画技法、文章的修飾、ガイド語が混合されている。読み言葉、聞き言葉といった方向が強く、短歌とも話し言葉とも違うベクトルで、違和感が滲む。 ひときわ目立っているように思われるのは『…

手紙魔まみ感想178・179

その先はドーナッツ、その先はドーナッツ、虫歯のひとは立入禁止 上の句は五・五・五・五。大胆に定型からはみ出しつつ、繰り返しで、警告音声と詩的表現のミックスで、ドーナッツである。順路と輪っか形状の食べ物、行って過ぎることと繰り返しの輪廻のモチ…

手紙魔まみ感想176・177

カラギーナン、ソルビン酸K、アゾ色素、さようなら、やな原材料たち これら『原材料』は食品添加物などに使われる。前にあった『うれしい原材料』に比べて、保存剤で毒性が疑わしいという傾向が『やな原材料』にはあるらしいようにググったところ思えた。 そ…

手紙魔まみ174175

誕生日は炎の儀式。いい?いくよ?はーいーかーつーりょおおお、ふううううう 下の句がろうそくの吹き消しと同時に行われて、音が定型から乱れている。勢いよく吹き消すということへこだわりを持って、元気がよくテンションが高い状態でやっているのであろう…

手紙魔まみ感想169~173

色々と一区切り付きましたが、ハースストーンが面白すぎて短歌の感想を書くなどへのモチベーションがよくわからなくなっていきます。ハースストーンが面白いという記事が作られることもあるかもしれません。 暗闇を歩いていってブレイカーあげるのはお父さん…

手紙魔まみ感想167168

温泉の効能書きは動物ががんばって書いた言葉のようだ あまり見られない文であることがそういう印象になっているのだろうか。箇条書きや定型が多用されているだろう。裸で読むことになるので、こちらの気分が動物よりであるのも入っているかもしれない。 「…

手紙魔まみ感想163164165166

マフラーがちくちくしない方法を羊に教えてもらう日曜 人とは関わりたくないが動物とは関わりたい気分なのだろうか。マフラーで冬シリーズとしての一貫性を保たせていて、やや生活を快適にしようとコミュニケーションを仕掛けている。日曜日、余暇、休日の使…

手紙魔まみ感想161162

自転車を漕ぐとき冬がはじまって目の中で雪とかしています 最初の方にも自転車と冬に関する歌があった気がすると振り返ったら7首目にあった。繰り返し手法。『目の中で雪とかしています』という表現が現実的ではなく詩的という方面に近い。漢字が使われてい…