巣/人生の意味/植毛

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2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

手紙魔まみ感想107・108

溺れたひとという想定の人形のあたまを抱(いだ)く熱風のなか 『想定の』で嘘が強調される。溺れたひとのあたまを抱きたい気分だったが、そういう人がいないので人形に想定をかぶせているのだろう。 『想定』にとどめることで、『溺れたひと』『人形』への…

手紙魔まみ感想105・106

氷からまみは生まれた。先生の星、すごく速く回るのね、大すき。 二つの文章。三句目が七音に字余りしていると考えられる。 二句目までの文は、自身と氷の似た性質や、人間に似たものではない、という意識があるように思われる。自分を持て余しているような…

手紙魔まみ感想103・104

両手投げキス、あのこの腕はながいからたいそうそれはきれいでしょうね 最近、性の話か命の巡りの話というところで連続している。 一句目が変則的に長く、『両手』は冗長な語の追加だが、『ながい腕』に向けての前置きという役割も持っている。二句目以下で…

手紙魔まみ101・102

ありがとうございました。 更新を再開しましょう。休んでいる間に履歴が残っていて申し訳なくなりました。 水準器。あの中に入れられる水はすごいね、水の運命として 水準器は地面の傾斜の具合を図るための器具。 『水の運命』を心配するという視点が焦点で…

手紙魔まみ99・100

それはそれは愛しあってた脳たちとラベルに書いて飾って欲しい 宗教の死後、人間の本体が脳であるとする機運は高まり続けている。生命が停止し、認識が終わった時にも、外部から見れば肉体は肉で、脳は脳である。保存の措置をとれば、それなりに長期間保存す…

手紙魔まみ97・98

時間望遠鏡を覗けば抱き合って眼をとじているふたりがみえる 『時間望遠鏡』という謎の道具が登場し、それを核にして話が進む。時間的なもの、昔又は未来を覗く望遠鏡であると考えられる。『時間望遠鏡を』までで十音、『覗けば』は四音だが、三句目からは定…

手紙魔まみ95・96

それ以上何かになること禁じられてる、縫いぐるみショーとは違う 演劇、ショーは台本の通り演じることが求められるが、それとは「何か」が『違う』と述べている。おそらくその「何か」は人生それ自体のことである。人生はみな舞台という偉人の言葉もある通り…