巣/人生の意味/植毛

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2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ラインマーカーズ5・6

「あの警官は猿だよバナナ一本でスピード違反を見逃すなんて」 初句が七文字、『あの』なしではまったく意味が変わるので仕方ないか。 その他定型。内容は特に。 キスに眼を閉じないなんてまさかおまえ天使に魂を売ったのか? 性格が変わったことについて『…

ラインマーカーズ3・4

真夜中の中古車売り場で思い切り振って渡した三ツ矢サイダー ちょっとした喧嘩があり、ほぼ和解したがまだ完全には許してなく、少し板面がしたいという場面だと予想。 ガードレール跨いだままのくちづけは星が瞬く隙を狙って 『跨いだ』『瞬く』で似ている。…

ラインマーカーズ1・2

最初の方はシンジケートから選んだのがあり、飛ばします。 あとがきの詩もあり、あれも重要なのだと思うと厳しい気持ちになります。(全く分からなかったので) 朝の鳥がさえずる前に胸をひらけシャツのボタンをすべて飛ばして 一句目、三句目が六音。破壊衝…

シンジケート感想237

朝焼けが海からくるぞ歯であけたコーラで洗えフロントガラス 朝が明ける前に帰ろう、という話。バイクで来たはずだったが、『フロントガラス』と車。『海から来るぞ』『歯であけたコーラで洗え』などから焦りがある。朝が怖く、逃げるような気持ち。前句まで…

シンジケート感想235・236

泳ぎながら小便たれるこの俺についてくるなよ星もおまえも 情けなく逃げていく『俺』に『お前』が付いてくるなという内容。 『星』に逃げるな、ということは無茶で、『お前』も星のようについてくるのではないか、という考えが主体にあるとみられる。 流れ星…

シンジケート感想233・234

砂の城なみうちぎわにたてられてさらわれてゆく門番ふたり 砂浜の波について歌っていることで二句前のものと共通点がある。砂の城と門番を作ったが、波によって壊れていく。『ふたり』と述べていることから、よく登場していた海に訪れたカップルの破局を暗示…

シンジケート感想231・232

塩を抱く者はいのるないのるなとくるぶしをなめつづける波 曖昧な前半とそのままの後半。『抱く』系統の続き物としてもとれる。 『塩を抱く者』とは誰か。『いのるないのるな』と繰り返される命令。平仮名も分かりにくさを表すためでもあり、単純なコミュニ…

シンジケート感想229・230

ビート板抱いてまっ青に盛りあがる洗濯女のオーガズムより 『抱いて』からブイを抱いた二首前の歌が想起される。アチラは男が出ていたがこちらは女が主役。オーガズムは性的絶頂のことだろうから、女の愚かさがメインであることは同じ。ブイは海に目印として…

シンジケート感想227・228

女には何をしたっていいんだと気づくコルクのブイ抱きながら 倒置法。『コルクのブイ』を抱いたことがきっかけらしく、女とブイの間に共通性を見出したということだろうか。 ゴムボートの空気を抜けばオレンジを手にしたままの君の潜水 空気を抜く、帰る準備…

シンジケート感想225・226

バタフタイ・ドルフィン・キックで切ってゆく水と光のバウムクーヘン 『「キッ」ク』『「切っ」て』が韻と言えなくもない。カタカナが多く、爽やかみに一役かっているかもしれない。 真っ青な蛸が欲しくてシュノーケル咬めば泡・泡・泡に抱かれる 『泡』『抱…

シンジケート感想223・224

抱きたいといえば笑うかはつなつの光に洗われるラムネ玉 『いえば笑うか』から実際にはまだ言っていない?『はつなつ』→初夏?『光に洗われるラムネ玉』光で洗うというのは一般的とは言えないがありえないほど突飛であるとも言い難い。実際に存在している(…

シンジケート感想221・222

夏みかん賭けた競泳(レース)は放射状にひびの入ったゴーグルかけて ひびの入ったゴーグルでかけ競走。ハンデとしてなのだろうか。『夏みかん賭けた』と『ゴーグルかけて』でかけてがかぶさっている形がある。 ゴムボートに空気(エア)入れながら「男なら誰で…

シンジケート感想219・220

飛びすぎたウインドウォッシャーやねに降る季節すべては心のままに 夏。全体的に明るい。『飛びすぎたウインドウォッシャー』も元気がよすぎるというようなイメージがあり、『心のままに』という受け入れるような締め。 夏の雲 水兵さんが甲板のベースボール…

シンジケート感想217・218

一気筒死んでV7「海に着くまではなんとかもつ」に10$ 海・車ということがこの前後の短歌の特徴のようだ。V7は二輪車、バイクの種名らしい。 『死んで』は機械が壊れたことに対して用いているだけで、残酷なものではない。壊れたこと自体に対しても賭けごと…

シンジケート感想215・216

頭から袋かぶせてきめちまえ オイルサーディンとモンキーレンチ レンチはボルトを締める工具。 『オイルサーディン』は料理、『モンキーレンチ』は工具と関係の薄いものを並べているが、並べると『オイル』が興行的に見えるなど、奇妙な感覚を出す。 『きめ…

シンジケート感想213・214

スイマー 7行程度の文章というか、自由詩があるが、省略する。自由詩の感想は難しい。 ガソリンを撒いて眠ろう夏の朝かおだけ黒い犬抱きしめて 冒頭から危険物を撒くことについてだが、その後は眠る。『朝』なので夜通し起きていたらしい。犬も起きていたの…

シンジケート感想211・212

オリオンの上半身が沈むころパジャマの帽子で拭く写真立て オリオン座は冬の星座。春にも沈みかけで見えなくもないらしい? 星座がでているが、『ころ』とあるように時間の基準に用いられているだけである。 『パジャマの帽子』(フード?)を拭くことに使え…

シンジケート感想209・210

犬のためのミルク沸くまで真夜中のウエイトレスのシャドーボクシング ウエイトレスが仕事の合間の時間つぶしとして、シャドーボクシングをするという内容。女性の行動のギャップがメインとなっている点は前首と似たところがある。 今回の場合、五句目までは…

シンジケート感想207・208

「靴ひもの結び方まで嫌いよ」と大きな熊の星座の下で おおぐま座は北天の星座で、腰から尾の部分が北斗七星である。 女言葉で嫌いであることが訴えられているという内容。坊主憎けりゃ袈裟まで憎い的な文句。よく外に出かけていて、靴ひもを結ぶ姿を眺めて…

シンジケート感想205・206

警官も恋する五月 自販機(ヴェンダー)の栓抜きに突き刺すスプライト 自販機に瓶の栓抜きが付いていたことがあったことを、今検索して知った。 スプライトは炭酸飲料で、爽やかなイメージ。五月、初夏とこのあたりの傾向に沿ったものになっている。それぐらい…

シンジケート感想203・204

海鳥の旋回の下ハノンから解放されてつくる砂の馬 ハノンは19世紀のフランスの音楽家、または彼が作成したピアノの練習曲集。曲自体に音楽性はほぼなく速度、精度、柔軟性などを高める方向に特化しており、辛いらしい。 そのハノンから解放されて、砂浜で…

シンジケート感想201・202

シャボン玉でつくった豹は震えながら輝きながら五月の森へ 不安をあおりながらもなんとかなる予兆、的。最近ずっとそういう感じが続いている。『五月の森』という春、初夏季節。『シャボン玉でつくった豹』はフィクション的で、脆さを感じさせる。『震えなが…

シンジケート感想199・200

イースターの卵を見せるニットから頭がでないともがくおまえに イースターはキリストの復活を祝う祭り、復活祭。「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に行われる。キリスト教においては最も重要な祭り。イースターエッグは復活と生命の象徴と言われ、血…

シンジケート感想197・198

「鮫はオルガンの音が好きなの知っていた?」五時間泣いた後におまえは 泣いたことについて、ごまかそうとして関係のない話題を振る的な。長い時間泣いていたためか、妄言のような内容になっている。鮫がオルガンの音を聞くことはあまりないはずであるから。…