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手紙魔まみ感想手紙魔まみ感想193・194

アルトじゃなくてソプラノになりたかった、まみじゃなくてマルの恋人に

 

 アルトも女性の歌声の音帯を指し、ソプラノよりも低い。高い声の方が女性らしくて素敵だというイメージで、もっと魅力的でありたかったという願いについてである。定型から逸脱し、飾らない本音が噴出する様子になっている。『マル』も『マルの恋人』も初登場の気がするが、さぞ素敵な人なんだろう。「特に伏線が張られていない固有名詞を唐突に出すこと」は異様な具体性、リアル感という意味で「定型から逸脱した本音」と同じ効果を発揮する。

 

「本音」

 

 

「俺たちはまざるべきだ」壊れる、こわれるかわいい可愛い可愛可愛

 

 リフレインによる狂気の表現。繰り返しが不気味であることは、散々この歌集で散々取り組まれてきたテーマである。そのきっかけであるのは前歌と同じように唐突に表れる具体的存在である。男らしき者に『まざるべきだ』と言われる穏やかではない様子を受けて、『壊れる』が起こるのである。漢字とひらがなが入り混じるが、漢字が男文字、ひらがなが女文字であるという古典もあるのかもしれない。男と混ざり壊れて、ランダムにそれらの状態に入れ替わったりする。

 

「繰り返しの壊れ」