巣/人生の意味/植毛

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シンジケート感想217・218

一気筒死んでV7「海に着くまではなんとかもつ」に10$

 

 海・車ということがこの前後の短歌の特徴のようだ。V7は二輪車、バイクの種名らしい。

 『死んで』は機械が壊れたことに対して用いているだけで、残酷なものではない。壊れたこと自体に対しても賭けごとのネタにするなど、出かけることでテンションが上がっているらしい様子がうかがえる。会話文がきれいにはめ込まれていて、音数の乱れが発生しない形になっている。

 

 

手を叩け海の青さに驚いたパトカーが椰子の樹に突っ込むぞ

 

 椰子は「やし」と読む。

 これもテンションが高い。『パトカー』は二首前の『誘拐犯』の短歌を思い出させる。

 『驚いた~突っ込むぞ』は正しく因果関係が成り立っておらず、実際は作中主体がうまいこと誘導した結果として突っ込ませることに成功し、だからこその『手を叩け』という内容だと予想する。漫画的な内容で、個人的には『ルパン三世』のようなイメージ。