手紙魔まみ感想119・120
コンセントに差し込む奴の先っぽをもって走るの、さがしているの
差し込む方はプラグで差し込まれる方がコンセントが正式な名称だが、確かに誤用、混同が多かったり、『差し込む方』的言い方でプラグという言い方がされにくい。
その言い方と、動詞の連続が焦りを感じさせる。
何を探しているのかが、明らかにはされていない。普通で考えるとコンセントを探しているようにも見えるが、走り回って探すという行為があまり似つかわしいものではないので混乱になる。
目指すべきビジョンも見えないまま「ここではないどこか」を求めさまよう様子の例えであるように見える。
「焦り」
吐く。ことの 震え。ることの 泣き。ながらウエイトレスは懺悔。をしない
異常な読点の頻出によって区切られていて、嗚咽の表現なのだろうか。『ウエイトレス』はまみのことだが、主体という意識が弱い第三者視点からのような、曖昧な表記である。読点による区切りという主体の主張の真逆である。冷静になろうと努めて、三人称的に自分を故障しているのだろう。高ぶる感情の裏返しである。
感情的な行動に漢字が使われ、ごまかしのない点からも切羽詰まっている状況が表れている。
「冷静を装う」「感情の爆発」