ラインマーカーズ60・61
両膝をついて抱き合う真夜中のフリーザーには凍る食パン
前歌の『ジューサーとミキサー』を連想させる『フリーザー』が登場し、そこで『凍る食パン』とともに『抱き合』っている人物たちの生命力に対比させられている。『真夜中』という時間設定は相変わらずだ。食パンを冷凍保存すること自体は珍しいというほどでもないような、そうはいっても日常的でもないような、という微妙な感じで、改まっていることにおかしみがある?
はんだごてまにあとなった恋人の口におしこむ春の野いちご
『はんだごて』『恋人の口におしこむ』などと並べられると、興奮がある。『春の野いちご』が何かというのが問題だろうか。普通にシーズンらしく、あまり変な連想が働くところでもない気がするが、毒見でもさせているのかもしれない。