巣/人生の意味/植毛

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手紙魔まみ感想161162

自転車を漕ぐとき冬がはじまって目の中で雪とかしています

 

 最初の方にも自転車と冬に関する歌があった気がすると振り返ったら7首目にあった。繰り返し手法。『目の中で雪とかしています』という表現が現実的ではなく詩的という方面に近い。漢字が使われていないので『とか』が「など」の方の意味に見えたが、あまり狙われたものだとは思わず、狙われていたとしたら効果的に生かされてはいないと思う。口語の頻出という文体に誘導された。とにかく現実的に考えると因果関係が緩やかに誤っていて不自然で、特に意味がないのだが『自転車』のスピード感と雪の冷え、そしてさわやかさという方向性で勢いをぶつけていることが特色なのだろうか。

 

「無意味」「移動」

 

 

 

 

 

 

カカオマス、ホエイパウダー、麦芽糖、ようこそ、うれしい原材料たち

 

 なんとなく食料品の原材料ということは推測できる単語が並べられている。五、七、五の原則にも反していない。下の句では字余りがあり、八八になってしまっているが乱れすぎてもおらず定型といえるだろう。

 意味でいうと(単語×3、挨拶、形容詞(主観)単語グループ)になる。挨拶と形容詞が感情の部分で、注目すべき情報だろう。ひらがなで目立つという仕掛けもある。「たち」と人であるように呼び掛ける様子は『ようこそ』の挨拶する部分についてと同じ効果で、反復に近い。

 歓迎、肯定的という様子から機嫌がいいのだろうと推測される。

 場所、季節などといった要素が全くないことは前歌と対照的でもある。(前歌の場所要素は自転車であり、移動中であることがわかるし、スピード感をぶつける歌だったことともつながる)

 

「機嫌がいい」