巣/人生の意味/植毛

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手紙魔まみ113・114

早く速く生きてるうちに愛という言葉を使ってみたい、焦るわ

 

 短歌を作るっていうのが使ってみたい言葉を使うためという面があり、字書き趣味を感じさせる。相応しい場面、相応しい相手。字を読むという行為は死人に関わる言及、著者が死人であるなどの事態から死への意識を強め、『生きてるうちに』という事が逆説的に強調される。生きているうちにしか行動することが出来ないという常識も、書くことによって重大な発見のように思わされる。「書く」「使う」という行為にはそういう効果がある。だから適切な場面のために焦るが、具体的な方策にもたどり着けない。『早く速く』『みたい、焦るわ』と繰り返し強調するほど焦る。

 

「言葉」「使う」

 

 

 

あたまから木がはえるのがゆめよ、ええ、まみ、あたま木になるの(木あたま?)

 

 荒唐無稽な『ゆめ』を繰り返しで語る。自分自身でもあいまいなのか『(?)』というセルフ突っ込みのような形で締められている。

 『あたま』も平仮名で書かれていて、小学一年生気分しているのかもしれない。使いたい言葉の後の短歌が簡単な語で無意味な文章を口頭しているような形という事から、何を言えばわからないのかという混乱、どうなるべきかという正しき『ゆめ』がわからない混乱。

 

「混乱」