巣/人生の意味/植毛

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ラインマーカーズ感想64・65

硝子の外ははるのかぜ 恋人が怒った顔でわたす知恵の輪

 

 『はる』は平仮名になっている、一句目と二句目の五音と七音が逆転している。『怒った顔』とあるが『知恵の輪』とあり、『はるのかぜ』が『硝子の外』という外部に隔てられていることからも、平和を感じさせる短歌。

 

 

 

甲虫(こうちゅう)をつるつる頭にたからせたマネキンよ 愛の城の門番

 

 四句目途中にスペースで区切りがあり、そこで様相の変化が起きている。『愛の城』は特に新婚状態を表す『愛の巣』という語に関連があるのかもしれない。『城』という人間らしいもの、『門番』という有力者らしいもの。甲虫が頭にたかるマネキンはアニメ的ホラ―。