巣/人生の意味/植毛

短歌について/その他サブカル色々/男、無職、誕生年1994/うたのわで斧寺0

ラインマーカーズ23・24

天使にはできないことをした後で音を重ねて引くプルリング

 

 『音を重ねて引くプルリング』とは同時に缶を開いたということであることに気が付くのに時間がかかった。自分の中で、缶を開けることを「プルリングを引く」と表現することが結びつかなかったためである。『プルリング』という語があまり聞かれないことが大きいのか。

 恋人と二人きりという状況にもなかなか気が付けなかった。『天使にはできないこと』は性交のことだろう。描写物が音だけで、淡々としていることが特徴。息はあっているし、仲はいいのだろう。

 

 

 

「綺麗なものに見えてくるのよメチャクチャに骨の突き出たビニール傘が」

 

 グロテスクなものを美しいと思ったという話。破壊されたものはある意味でグロテスクである。無機物でも、壊れてくるとそういった魅力を持つことがある。支えになっていることから『骨』という語があてられただけの部品についてなのだが、『ビニール傘』と明かされるのは最後であるため『メチャクチャに骨の突き出た』から一瞬見せられる死体の幻影は、種明かしの後も残留し続ける。『綺麗なものに見えてくるのよ』から始まり、後で体言止めで終わる形には会話文らしさがあり、話し手の焦りが感じられる。