巣/人生の意味/植毛

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シリーズ④(完結編)

こういう空白は卑怯なだけと思う気持ちもありますが、こういう表現をしたいという気持ちの方が勝ってしまい、結局俺は俺の救済以外眼中にないそうです。

無事終わったのでわだかまりが少し溶ける。短歌もやるぞ俺はね、年1で細く長くやるぞ

 

 

一切の不可分がない形を実現したならば、それは個性ではなく概念なのではないか。そのことは残酷な真実を示していた。役割中で完成し、完結すべき存在であれば、そうしなければならないはずだ。それ概念を愛する資格が自分にあるとまで己惚れることはできないと、身を引こうとしたことも一度や二度ではない。私が出会った彼女、曖昧で言葉を持たない彼女が余分な代物で、私は概念を汚すだけの俗世そのものという最も嫌悪したそれと同じ役回りのみを、彼女の舞台に充てられているようでみじめさに打ち震え、

彼女を穢した私の手は汚れたといえるか、むしろそれは聖なる働きを果たして焼失させるべきだ、あり得ない思考が私の考えを遮る。神聖なものへ触れた罰を火によって清めよ。そのように思った

私を助けるための奇跡を彼女は事も無げに実現した。彼女は聖域を歌によって編み上げるための喉を持っていて、だから普段使えない声が私の穢れたあなたに相応しくない手のために、その代償をどうやって私は、嗚咽して、それでも彼女が救おうとする者に、少しでもふさわしくなりたいと思って彼女を見据えようとした。

すると、彼女が純粋になるのが始まったところだった。外観はいらなかった、美しい必要もなかった。彼女はただ神の声、美しい領域でさえあればいい、むしろそれだけになるべきだったのだ。体を失って、名前を失っても彼女の損失は意味されない。彼女が世界から失われることなどありえない。私がその引き金を引いたからといって、責任などなかった。それはだれかがいつか果たすことであり、私がそうだったのも偶然以上の意味合いはない。失われる美しさを嘆くこと、それこそ許されない冒涜だ。それを犯したからこそ彼女は、そして残された私は。期待しなかったというのに、赦されてしまった私た私は自分を抑え、大人しく引き下がって彼女に感謝

出来るほどに落ち着いた振る舞いが出来たなら一度の失敗もしてはいないだろう。なぜ、私に罪を与えてくださらないのですかと言って私は彼女を消そうとした。燃やそうとした。無くそうとした。埋めようとした。粉微塵にしようとした。

「私は、こんなに     、本当の罪を、罰を!」そして私は、

損なおうとする私と

ず拠り所を持たない私と

      に盲信する私に

           分かたれ

どれにおいても一貫しておられなくなった。何重にも存在する私の中で、いずれもが安定しない。眠りがそれらをかき混ぜて、どれも境界で漂うまま。

それでも。それでも私の側にいつもあるのは。あるときは心を支え、あるときは目標を知らせる。思えば、必ずしもそれを選ぶ理由などあるはずがないのに。

 でもそれが強制されて     なら、運命と呼ば     。