巣/人生の意味/植毛

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手紙魔まみ123・124

新婚旅行へゆきましょう、魂のようなかたちのヘリコプターで

 

 前歌から続いて結婚→新婚旅行の流れ。

 魂というあやふやなものをメインにしている。はっきりとしない物をメインにしていることを雰囲気でやっていると前回も書いたが、ここも魂に形があるように進行させる雰囲気でやっていく感じである。

 結婚ははっきりしたものだろうと言ったが、一人称視点であるのかもあやふやな詩というのがこれの形態であって、『新婚旅行』も『ヘリコプター』もどこかあやふやにさせられる。『魂のようなかたち』も、実際は魂は形を持たない物なので、直喩はかえってあやふやである。『魂』が漢字で『かたち』がひらがななのも示唆的で、固定化させる象形文字が前者のみに使われている。少なくとも難字であるかどうかが基準でないことはこの2語を見ると明らか。『ヘリコプター』が空を飛ぶ様子も『魂』のようなふわふわした動きであるかのように思わされ、行先なども曖昧っぽくなる。

 『~で』で終わらせるようになっていることも前々歌の『~て』を連想させる。曖昧にされる。

 

「曖昧」

 

 

 

 

ゴーゴンとメデューサ、どっちがかわいいの?そっちになるわ、みつめてご覧

 

 ゴーゴン三姉妹の一人がメデューサという解釈と、別々の化け物であるという解釈があるらしい。どちらにしても醜い怪物で髪の毛が蛇、視線で相手を石に帰る能力を持つあたりは共通している。

 リズムが良い。『どっち』『そっち』の他、ほとんどの切れ目が「a」音か「o」音になっていて、「ん」で結ばれる。問いかけと誘導という会話のテンポも良い。

 『みつめてご覧』は視線の伝説が元ネタにしてあるのだろう。

 

「テンポ」