巣/人生の意味/植毛

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手紙魔まみ感想63・64

欲しいのはふつうの奴さ、目がガラス玉で、しっぽを口にくわえる

 

 二句目までが主張、三句目からは『欲しいの』を具体的に述べている。動物型のおもちゃのようなものを挙げているように見える。『奴』という人または動物のような書き方からミスリードに誘われ、『目はガラス玉』では驚かされるが最終的にはおもちゃということで落ち着く。

 やはり主張である二句目までが重要だろう。誰が、何を欲しがっているのか、「ふつう」とは何か、といったことや平均、同調圧力といった若者の指向が暗喩されているように思う。

「ふつう」

 

 

夜型って書いてあるのと昼型って書いてあるのとある、ウサギ本

 

 『ウサギ』に関する内容。本という外部に答えを求めようという姿勢でありつつ、『昼型』『夜型』という表紙を選択するところから戸惑っているという様子。『って書いてあるのと』など、口語の調子が強く表れ、より身に迫った問題であることが示されている。ここでも『ウサギ』は自己愛と置き換えて考えることができる。持て余した自己愛を、どのような方向に向けるべきかわからず、指針を外部に求める様子が『ウサギ本』を決めることもできない様子に重なるのである。