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巣/人生の意味/植毛

短歌について/その他サブカル色々/男、派遣社員、23/うたのわで斧寺0

ラインマーカーズ感想76・77

隕石のひかりまみれの手で抱けば君はささやくこれはなんなの

 

 『隕石のひかりまみれの手』というありえない物を登場させる前半と、それについての質問をする『君』の後半という構造。行動する主体と困惑する君は対比状態でもある。『ひかり』という語に伴う明るさが全体を通じて感じ取られる。『これはなんなの』という思いが読者の思いと一致するという仕掛けになっている。また、『抱けば』の目的語は『君』自体であり、二人は恋人関係であることが推測される。そういった場で『ささやく』というのは、『手』への感情が何か理由になっているのだろうか?

 『隕石のひかりまみれの手』という物自体にどういう意図があるかということも考えておくべきではある。まだ燃える隕石をさわろうという逞しさ?

 「明」「恋愛関係」「対比(主体・君)」

 

 

 

アトミック・ボムの爆心地点にてはだかで石鹸剝いている夜

 

 アトミック・ボムは原子爆弾のこと。

 『アトミック・ボム』から始まり、『夜』で閉じるということから全体を通して暗さが特徴的。『はだか』という異常事態に落ち着いて『石鹸剝いている』という状況から、それ以上の異常状態、原爆の爆発の直後である、といった考えを起こさせる。歌の世界は大戦争時代なのだろうか。単純作業で落ち着きたいがための作業だと推測する。全歌の『隕石のひかり』と『アトミック・ボム』は対応関係なのかもしれない。リアリティのある方が暗くなっている。

 「暗」「危機」「平穏願望」