シンジケート感想237
朝焼けが海からくるぞ歯であけたコーラで洗えフロントガラス
朝が明ける前に帰ろう、という話。バイクで来たはずだったが、『フロントガラス』と車。『海から来るぞ』『歯であけたコーラで洗え』などから焦りがある。朝が怖く、逃げるような気持ち。前句まででは海を泳ぐように逃げていたが、それは失敗したのだろう。もしくはただの夢だったのかもしれない。その失敗を『洗え』と忘れようとし、またここではない場所へ焦るように向かおうとしている。焦るばかりで目的地がなんとも不明瞭という感じだ。 『コーラで洗え』も突拍子のない行動で、ユーモアにごまかそうという無謀な挑戦の表れ。
これで『シンジケート』は終わりです。あとがき代わりの詩があります。