シンジケート感想211・212
オリオンの上半身が沈むころパジャマの帽子で拭く写真立て
オリオン座は冬の星座。春にも沈みかけで見えなくもないらしい?
星座がでているが、『ころ』とあるように時間の基準に用いられているだけである。
『パジャマの帽子』(フード?)を拭くことに使えるということは、普通に着ていないのかもしれない。前後逆に着ているとか、脱いだ後だとか。オリオンの上半身とパジャマの帽子(服)が対比。
くわえろといえばくわえるくわえたらもう彗星のたてがみの中
『くわえる』のことを長々話しているうちに、位置に変化が、という短歌。彗星の後ろの広がっている部分をたてがみと言っているのだろう。
何をくわえるのか、誰(自分と相手のどちら)がくわえるのか、と言った部分があいまいだが、『くわえ』の大げさなまでの反復から、そのあいまいさを狙っての表現であることが推測される。やましいことのあって隠しているようにも思える。体の一部だろうか。『言えば』の主体が自分で『くわえる』でくわえられた後『くわえたら』とあり、互いに加えあっていると考える。指を恋人とくわえあっている?
時間が過ぎ去ったことについて『もう』とあらわしている。『彗星のたてがみの中』というが、実際に配置は変化していないだろう。