シンジケート感想193・194
声がでないおまえのためにミニチュアの救急車が運ぶ浅田あめ
浅田あめは会社名およびその会社の飴。のど飴で有名。
明るいか暗いかでいえば暗いような。手渡しにしないのは喧嘩中などの不和が発生しているのだろうか。自動化への不安感のようなものを感じる。穂村氏の書いたものに、回転ずしを不気味がる内容の話もあった。
花の名の気象衛星めぐる夜のきれいで恥知らずな獣たち
『花の名の気象衛星』は「ひまわり」のことだろう。『夜の』『獣たち』は、セックス中の人々だろうか。セックス中に限らず、何か『恥知らず』なことをしているのかもしれない。
だからどうしたのかということについて、読み取れない。この歌で主観が入っているのは、『きれいで恥知らずな』という形容詞の部分だろうか。『獣』も実際には人である者に対してのしようと見られるので作者による形容であるといえる。『花の名の気象衛星めぐる』は事実であり、『夜』は背景描写。そういう者と、気象衛星に花の名をつけるセンスとの対比をしているということなのだろうか。