シンジケート感想167・168
冬の歌
眠るピアノ弾きのための三連の金のペダルに如雨露で水を
ピアノには足で操作するペダルが三つあり、音を伸ばしたり弱めたりするときに使う。金色はその色として標準的。
一、二句目の『眠るピアノ弾きのための』がよくわからない。音も六、六でずれがあり、なぜ『三連の金のペダル』が『眠るピアノ弾きのため』になるのか見当もつかないし、『如雨露で水を』まで全く意図がつかめない。代わりに弾くとか、起こすだとかいった効能があるのだろうか。如雨露で水をやるのは普通鉢に植えた植物だろうが、それに似た役割?
『の』が多い。ピアノ弾きと水をやる人は別人の気がする。
朝の日にまみれて見えなくなりそうなお前を足で起こす日曜
睡眠ネタ続き。
『足で起こす』ということから考えると、床に敷いた布団で寝ているところを立ったまま足でつついて起こしているように思える。『お前』というと恋人のような気がするが、同じ部屋で寝なかったのか、余程起きるのが遅いのか。『朝の日にまみれて』も起きないということも寝起きの遅さを強調する点である。『まみれて見えなくなりそうな』は耳に残る感じがある。『ま』『み』『な』辺りが頻繁にあるためだろうか。