巣/人生の意味/植毛

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シンジケート感想161・162・163・164 と少し

嘘をつきとおしたままで眠る夜は鳥のかたちのろうそくに火を

 

 『嘘』『鳥のかたちのろうそく』

 『火を』は罪滅ぼし的な意味合いで行っているのか?よくわからない。

 

 

「まだ好き?」とふいに尋ねる滑り台につもった雪の色をみつめて

 

 『「まだ好き?」』『滑り台』『雪の色』

 昔、告白的なものがあり、当時は断ったという間柄におけるコミュニケーションだろう。『雪』ではなく『雪の色』を見ているのはどういう意図なのだろうか。ほとんどのそこらの雪は溶けているが、滑り台の上にだけ汚れた色の雪が残っている状態だろうか。

 

 

 

 

昨日書いたけどあまりにも薄いのでどうにかしようと思って、どうにもならなかった。

 

 

 

 

鬣を洗ってあげると欺いて角に触れれば凍るユニコーン

 

 ユニコーンは伝説上の生物。勇敢、獰猛だが、乙女を好むことから純潔の象徴にもなる。角は医療的なまじないに用いられるとされた。Wikipediaがやたら長く面白い。

 鬣はたてがみと読む。

 『凍る』がユニコーンの意思によるのか、作中主体の意思によるのか。「凍らせる」などではなく『凍る』ということは、作中主体の意図するものではないということだろう。ユニコーンが自衛のためにすることなのか、さらに大きな存在がユニコーンとの接触を防ごうとしたのか。凍ってしまって動けなくなるならば、ユニコーンにとっても不都合なことではあるが、欺かれるような素直で弱い存在であるユニコーンをさらに大きな存在が守ろうとしたのだろうと考える。ここでのユニコーンは簡単に欺かれたり凍ったりすることからあまり獰猛な生物という感じではない。作者のイメージとして、純潔などの意識が大きかったのだろうか。

 

 

 

 

君去りし朝の食卓黒き砂が馬蹄磁石の両端飾る

 

 『君』は朝の食卓に、砂鉄をばらまきながら去ったのだろうか。食卓に磁石があることも意味が分からないし全体的に掴めない。

 三句目、黒き砂、で済むところを『黒き砂が』と音を乱してまで「が」に拘っている。乱れの表れ?

 

 

 

 読み取りが全くうまくいかないとき、いかない歌というモノがあって、それは時間をかけると多少掴める場合と、全く何のつかみどころも分からないという場合があるが、自分の調子ということも影響していることはある。

 「ことはある」ではなく、具体的にどの程度影響しているのか、時間をかければ対処できるのか、それとも歌との相性が良くなかったのか、きっちり見計らえるようにしていきたい。