巣/人生の意味/植毛

短歌について/その他サブカル色々/男、無職、誕生年1994/うたのわで利己翔/ツイッター https://twitter.com/kakeruuriko?lang=ja

シンジケート感想101・102

花びらに洗われながら泣いている人にはトローチの口移し

 

 ほぼ定型だが、トローチが四句・五句の間で切れている。『花びらに洗われながら泣いている人』は何となく想定できる。そういった人を見たのかもしれない。しかし『トローチの口移し』は現実ではなく、ただの想像であると取れる

 

 

指きりの指切れぬまま花ぐもる空に燃え続ける飛行船

 

 指きりは約束を交わす時に小指を絡め合う動作。花曇りは桜が咲くころの曇天。前句の『花びら』も桜だったのだろうか。飛行船は火災事故のために運用の中止が進んだ歴史を持つ。

『指きりの指切れぬまま』、つまり約束がいい加減なままに、『花ぐもる空に燃え続ける飛行船』を指切り中に発見し、途中のままそれを見つめている。飛行船は『燃え続ける』というほど長期間燃えず、火が付けばすぐ墜落して燃え尽きるだろうから、そこは詩的表現と言える。それほど長時間みえる気がするほど印象的だったということ。