巣/人生の意味/植毛

短歌について/その他サブカル色々/男、無職、誕生年1994/うたのわで利己翔/ツイッター https://twitter.com/kakeruuriko?lang=ja

シンジケート考察45・46・47

ゼラチンの菓子をすくえば今満ちる雨の匂いに包まれてひとり

 ゼリーを食べているらしい。ゼリーから『雨の匂い』がするのだろうか、違うような。『包まれてひとり』の字余りから落ち着けなさを感じる。一人の時間を落ち着いて過ごせばいいのに。


その首の細さを憎む離れては黒鍵のみをはしる左手

 『その首』が何の首なのか。『離れては』…離れられるもの? そのあと『黒鍵』に触れている、鍵盤楽器が近くにある? 『左手』だけで右手は何に使っているのか? 顔をふくなど?

孵るものなしと知ってもほおずきの混沌(カオス)を揉めば暗き海鳴り

 ほおずきは植物、またはその果実。鬼灯、酸漿。実を食用、薬用とすることもあるが腹痛、堕児などの効用があり多用すべきではない。実はふっくらとしている。海鳴りは海から聞こえる低い轟音。沖で気候が荒れ、波が崩れる音。嵐の予兆のようにも言われる。
 ほおずきを実際に見たことも触れたこともないために分かりにくい。『ほおずきが孵る』、『揉めば暗き海鳴り』がどれほどの実感を持つものなのか? 
 『なしと知っても』の言い方は狂気を孕んでいるともいえるか。
 ほおずきの実を加工して笛のように鳴らすらしい。その音は低いらしいが、揉んだ場合にはそのような音はしないであろう、つまり四句目、五句目はフィクション性が高い。